
お役立ち情報
2025.10.18
基礎知識
異物混入の原因究明に貢献!高砂の三角繊維ブラシとは?
食品製造の現場において、異物混入のリスクを完全にゼロにすることは極めて困難です。どれだけ厳重な管理体制を敷いても、消耗品である洗浄ブラシの毛材が摩耗や劣化によって混入する可能性は常に潜んでいます。
重要なのは、「混入をゼロにすること」だけでなく、「万が一混入が発生した際に、迅速かつ正確に発生源を特定し、真の原因を究明できる体制を構築すること」です。発生源が特定できなければ、広範囲のリコールや再発リスクの解消は不可能となり、企業の信用を失ってしまいます。
高砂の食品工場向けブラシは、この課題に応え、当社の製品由来であると明確に特定することを可能にし、お客様の迅速なトレーサビリティ確保と再発防止を強力にサポートします。
本記事では、なぜ混入異物の特定が企業の命運を分けるのか、そして高砂の三角繊維ブラシがどのようにその課題を解決するのかを詳しく解説します。
なぜ混入異物の発生源の特定が求められるのか?
混入異物の発生源を特定することは、単なる問題解決に留まらず、企業の食品安全マネジメントシステムの根幹に関わります。
下記のように、大きく3つの観点から対策する必要がございます。
トレーサビリティの確保と迅速な対応
混入した異物が「どのような物質」で、「どの工程」で発生したのかを特定できれば、その工程だけを停止したり、関連製品だけを回収したりするなど、最小限の範囲で対応が可能です。発生源が不明な場合、広範囲の製品回収に繋がり、多大な経済的損失と信用失墜を招きます。
真の原因究明と再発防止
異物の種類(例:ブラシの毛)が特定できても、「どのメーカーの」「どの場所で使っていた」ブラシの毛かまで特定できなければ、適切な再発防止策を講じることができません。どの工程で発生したのか。なぜ発生したのか。原因が特定できれば、作業手順の見直し、設備の改善、使用工具の変更といった、具体的で効果的な対策を実施できます。
HACCP・監査対応の強化
HACCP(危害分析重要管理点)において、異物混入は物理的危害要因の一つとして厳しく管理されます。混入時に迅速な特定・対応ができる体制は、行政や取引先の監査において、企業の高い品質管理能力を示す証拠となります。
洗浄ブラシの毛材が混入してしまう原因
洗浄ブラシは、工場内の洗浄や清掃に欠かせないツールです。しかし、使用環境によって毛材が消耗し、食品に混入するリスクを常に抱えています。
摩耗・劣化による毛切れ
高温洗浄、強酸・強アルカリ洗剤の使用、または長期間の使用による毛材の劣化で、ブラシの毛が脆くなり、作業中に毛切れを起こしやすくなります。
過剰な物理的な負荷
機械洗浄ラインでの使用や、こびりついた汚れを力任せに擦ることで、毛の根本が損傷し、抜け落ちてしまうことがあります。
低品質で食品工場に特化していないブラシ
安価なブラシの中には、毛材の接着が不十分であったり、耐久性の低い素材が使用されていたりするため、毛が抜けやすいものもあります。
これらの原因で混入した毛が、どのブラシに由来するかを判断することは、通常のブラシではほぼ不可能です。その主な理由は、他社メーカーも含めた一般的なブラシの毛材が、断面形状や材質において「差別化されていない」からです。ほとんどのブラシは断面が円形や楕円形であり、使用されている合成樹脂(例:PBT、PPなど)も共通しているため、顕微鏡で観察しても、メーカーや製品を特定することは困難です。
他社メーカーのブラシと差別化を可能にする「三角繊維のブラシ」とは?
当社のブラシは、異物混入のリスクを最小限に抑えるため、そして万が一の際に備えるため、毛の断面に大きな工夫を凝らしています。当社のブラシは、オリジナルの「特殊な三角繊維」を使用しております。この毛材は、他社メーカーのブラシとの差別化を可能にする、極めて重要な特徴を持っています。
この三角繊維の主な特徴と目的は、異物混入時の特定とトレーサビリティの向上にあります。
明確な発生源特定
この繊維は断面が特殊な三角形をしており、万が一製品に毛が混入した場合、顕微鏡などでその断面を確認するだけで、当社の製品由来であると明確に特定が可能です。
迅速な原因究明の支援
混入異物の発生源を「どのメーカーのブラシ」によるものか特定できるため、品質管理の観点から、迅速な原因究明とトレーサビリティ確保を強力に支援します。これにより、混入経路(どの工程で発生したか)を絞り込み、効果的な再発防止策を講じることが可能になります。
当社の食品工場向けブラシが選ばれる理由
高砂の食品工場向けブラシは、この三角繊維によるトレーサビリティの強みに加え、食品工場が求める様々な衛生基準に対応しています。
ポジティブリスト適合樹脂の使用
改正食品衛生法で義務付けられたポジティブリストに適合した安全な樹脂(基ポリマー、添加剤)を使用しており、ブラシからの化学物質移行リスクを最小限に抑えます。
高い耐久性と毛が抜けにくい構造
特殊な繊維構造により、高い洗浄効果と同時に、摩耗や劣化に強く、毛切れや抜け落ちのリスク自体を低減します。
HACCP対応のカラーブラシ
衛生区域ごとのゾーニングに対応した豊富なカラーバリエーションを提供し、交差汚染防止に貢献します。
洗浄ブラシの選定は、単なる清掃効率だけでなく、企業の「異物混入対策」と「品質保証体制」に直結します。トレーサビリティの確保を求める食品工場様は、ぜひ当社の三角繊維のブラシをご検討ください。
当社の製品事例紹介
HPハンドブラシM
詳細説明
お客様の声をもとに作成したハンドブラシのスタンダード形状です。食品工場向けの業務用に進化させました。ひょうたん型のハンドルは、握りやすさ・作業性の向上・耐久性のバランスに優れています。握りやすいグリップ形状で、残渣が残りにくいブラシです。すべり止め防止用の凹凸と残渣が残りづらい角にカーブをつけています。毛材は、三角柱繊維、硬めで汚れ落ちがが良く、こびりついた汚れなどに最適です。大型のフック穴は、様々なフックに対応し、掛けやすく外しやすい形状です。樹脂素材は、落下による割れ・欠けなどを防止する粘りのあるポリプロピレン(PP)を使用しています。
HPMハンド磁性ブラシS
詳細説明
唯一無二の色付き金検対応の特殊毛材。通常に毛材に特殊金属を混ぜ込んで、糸状に成型をおこなっております。金属の含有率は、ブラシを機能を損なわない程度で最大の含有率です。金属を混ぜるだけでは、カラーコントロール(色付け)はできないため、特殊な製法によりカラー金属入りを実現しております。目視でも確認でき、金属検出器にも反応する世界初の毛材を植毛しております。ハンドル部分は、小型サイズなので特に女性に大人気なサイズ感です。ブラシボディはソリッドタイプのポリプロピレンを使用しました。頑丈なため、異物混入の危険性を軽減。菌類の繁殖も防ぎ、すぐれた衛生性を持ちます。
HPスキマブラシ
詳細説明
細い隙間の洗浄に特化したコンパクトブラシです。持ち手部分はステンレスでできており、他商品とは異なる仕様です。握る部分は平たく加工されており力を込めて握りやすくなっています。また、穴が開いているため吊り下げて保管できます。本体の厚みが5mmと超薄型の設計で、手や通常のブラシでは届かない細いスキマも楽に洗浄することが可能です。使用毛材は0.4と中間程度の細さですが、13mmと短めにそろえた毛の根元をしっかり留めているので硬めの仕様となります。固着した油汚れなど、頑固で落ちにくい汚れを落とすのに最適とのお声をいただいております。
まとめ
食品工場において、の命運を握るのは「異物混入発生後の迅速かつ正確な原因特定」です。
一般的なブラシの毛材では混入源の特定は困難ですが、高砂のブラシに採用されている特殊な「三角繊維(オリジナル毛材)」は、この課題を解決します。この独自の断面形状により、万が一製品に毛が混入した場合でも、高砂製品由来であると明確に特定でき、迅速なトレーサビリティ確保と原因究明を強力に支援します。
さらに、高砂の食品工場向けブラシは、この三角繊維による特定能力に加え、改正食品衛生法に準拠したポジティブリスト適合樹脂の使用、ゾーニングを徹底するHACCP対応カラーバリエーション、そして「抜けない・欠けない」ことにこだわった高い耐久性を兼ね備えています。
洗浄ブラシの選定は、清掃効率だけでなく、企業の「異物混入対策」と「品質保証体制」に直結します。「どこから混入したか」を究明できる高砂の三角繊維ブラシを導入し、貴社の食品安全マネジメント体制を強化をご検討ください。ご相談お待ちしております。
CONNECTION 関連情報
-
2025.10.18
異物混入の原因究明に貢献!高砂の三角繊維ブラシとは?
食品製造の現場において、異物混入のリスクを完全にゼロにすることは極めて困難です。どれだけ厳重な管理体制を敷いても、消耗品である洗浄ブラシの毛材が摩耗や劣化によって混入する可…
基礎知識
-
2025.09.01
ポジティブリスト制度の対象器具は?食品工場の器具・ブラシ選定のポイントを専門メーカーが解説!
ポジティブリスト制度とは?従来のネガティブリスト制度との違いとは? 2020年6月1日に施行された改正食品衛生法により、食品用の器具および容器包装の安全性を確保するため、「ポジテ…
基礎知識
-
2025.07.11
食品工場の清掃用具選定で異物混入リスクをゼロに!
食品工場における清掃の重要性と異物混入リスクの現実 食品工場での清掃は、ただきれいにするだけでなく、食べ物の安全と品質を守るため異物混入を防ぐためにとても重要…
基礎知識